ソリッドモデル

出典:SOLID MODEL NET
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概要

ソリッドモデルは主に航空機を木材などの素材を主材料として再現する個人の趣味としての実機の縮尺模型(スケールモデル)です。歴史的には、航空機の模型は、「模型飛行機」としてグライダーやライトプレーンが先に作られましたので、ソリッドモデルは、個人が飾ることを目的とした「飛ばない」「飛行機」の「模型」の一分野です。 スケールモデルとして、プラモデルが一般化する前には趣味としての模型はソリッドモデルが主流でした(初期の日本産のプラモデルは、プラスティックソリッドモデルと呼ばれるものもあった)。しかし第2次大戦中に識別用模型としてプラモデルが開発・販売された。大戦後は、プラモデルが主流となり、ソリッドモデルという呼び方は、あえてプラモデルと区別するために使われることになりました。現在でも全国に約数百人のソリッドモデルの愛好家がおり、ソリッドモデルクラブの作品展などが開かれています。 また、博物館や各種展示用の模型は、ソリッドモデルと呼ばずに「ミュージアムモデル」「ディスプレーモデル」と呼んで区別しています。近年、フィギュアブームによりさまざまなフィギュアが商品化されています。これらの模型は中身が詰まっており、合成樹脂等の注型により生産されていますが、これらはソリッドモデルとは呼んでいません。

特徴

ソリッドモデルは、完全なフルスクラッチビルドの縮尺模型です。三面または、五面図を元にし、材料を削りだし、塗装を施し、完成させていきます。風防や脚などの部品もほとんどが手作りです。言い換えるなら「完全手作りの実機の縮尺模型」なのです。主材料は、日本では朴(ほお)を使っていますが、そのほかに人工木材を使用することもあります。

歴史

1930年代に「ソリッドモデル」という名称でスケールモデルが製作し始められました。それ以前にもスケールモデルはありましたが、「ソリッドモデルが」一般向けの模型の趣味として位置付き始めた時点にソリッドモデルが出現しています。

※詳しくは、ソリッドモデルの始まりを参照

日本のソリッドモデルの独自性

日本のソリッドモデルのルーツは、米国や英国のソリッドモデルです。しかし、第二次大戦後に大流行し、その後、独自の発展を遂げました。 その独自性は次のようなものがあげられます。

  1. 1/50が基本のサイズである。
  2. 主材料が朴材である。
  3. 愛好者の世代が限られている。(50歳代以降)
  4. プラモデルとは、一線を画している存在として認知されている。

製作に関して

キット

第二次大戦を挟んでソリッドモデルにはキットとして販売されているものもありましたが、その中身は簡単な設計図(三面図)と大まかに切り揃えられた木材のみというものやほとんど成形し、主脚がホワイトメタル・真鍮などの金属製、キャノピーが透明樹脂で付属するものもありました。

フルスクラッチ

多くは図面から型紙を作って木材を切り出し、削りだし表面を紙ヤスリで磨き、下塗り、上塗りという工程で制作します。アウトラインが実機に似るかどうかは完全に製作者の力量のみにかかっています。非常に高い工作技術と資料の読み取り能力が必要とされます。

制作工程

ソリッドモデルの制作過程は、概ね下記のようです。

  1. 資料の用意
  2. 木取り
  3. 成形
  4. モックアップ
  5. 塗装 (下塗り、上塗り、マーキング)
  6. 組み上げ

素材に関して

切削性の良さから木を素材とすることが多いようです。1930年代の海外のキットは、Spruce(トウヒ)製やバルサ製でした。日本ではこのSpruceに近い材料として、おもに朴の木を材料としています。朴は柄杓の材料にも使われる耐水性・耐久性に優れた素材であるためヤスリがけ・塗装に向いていること、微細部品も削りだせることなどから用いられています。ただし木材なので吸湿して反ったりゆがんだりするのを防ぐにはそれなりの加工をしなければならなりません。

関連項目

ソリッドモデルの歴史
ソリッドモデルの製作